岩手県で農業。
雪国の岩手県での農業は、西日本の人にとって、または東日本でも岩手から遠い人にとってはなじみがないでしょう。
もちろん、植える農作物などに大きな違いはありません。
しかし、岩手県北上市での農業がどのように行われているのか、大学院を中退して農業をした感想を書いていきます。
1. ささげ、かぼちゃ、小豆の収獲成功! 農薬を使ったり、無農薬で
農家一年目の僕は、荒れた土地を開拓して、自分の畑を作りました。
草はとても生命力が強く、僕もこのように根強く地にはりつきたいものです。
それらの草を鎌で取り去り、ささげ、かぼちゃ、小豆の種を植えました。
開墾したばかりの畑は、肥料もあまり蒔かずに、作物が育つ土壌ではありません。
そのため、初めの方は、石灰やとんぷんを土に混ぜたり、目が出たら根切り虫の防虫薬をまきました。
しかし、肥料をまくのも面倒になり、後半は肥料を使わずに、開墾した畑にただ種や間引き(種をたくさん蒔く野菜があって芽が出ると芽同士の間隔が窮屈になるため、小さな芽をとって違う場所に移動するか抜く)した芽を植えるだけの農業をしていました。
結果として、意図せずに「無農薬農業」をしていたわけです。
あずき、かぼちゃ、ささげは開墾したばかりの畑で収穫できましたが、そうでない野菜もありました。
2. 白菜、小松菜は全滅…
小松菜は、「早取り小松菜」という袋の中に入っている種を蒔きました。
また、白菜は他の畑から間引きした芽を、自分の畑に植えました。
肥料を全く入れていない畑に植えましたが、結果は全滅です。
どちらも、おそらく地中にいる虫に根を食べられました。
このように、作物の中でも人の手間がかかる作物とそうでない作物があって、それはスーパーの値段に反映されています。
しかし、僕は豆が大好きで、かつ、豆はどんな土壌にもおそらく強いです。
作物のみを売るのでなく、美味しいおはぎやあんこにするという商品化をすれば、豆農家としても独立できるかもしれません。
3. 農家1年目の失敗 身体への負担
農業を始めて、大学院を退学した将来への焦りもあり、身体に力が入りすぎました。
畑を開墾する際に、おもいっきりスコップや桑で草畑を開きます。
思いっきり力を使って開墾しましたが、その分手への負担が大きかったらしく、今も時々親指の付け根が痛みます。
そのため、新たな土地の開墾が手作業ならば、小さな鎌で遅くても、小さな力で草の根をとる作業の方が身体に負担がかかりません。
筋肉や力に任せた農作業は、身体を壊す危険があります。
4. 農業メンターからの農業伝授
どんな技能を磨くにしても、メンター(導いてくれる人)の存在は大きいです。
僕は、運よく農業のメンターが身近にいて、大学院をやめた後でもすぐに農業を学べました。
やはり、独学でやるのも魅力的ですが、どんな技能・仕事にも「基本」と呼ばれるものがあり、その基本を堅固にするほど、応用が輝きます。
そのため、自分の畑に対するメンターからのフィードバックを受ける経験は貴重でした。
僕は生涯、自然と携わる仕事をしたいと考えており、農業もその一つです。
そのため、お遊び伝授の一つに「農業を伝える」的な項を設けたいし、現在もはじめたての方に教えるくらいの知識はつきました。
しかし、農家としては未熟なので、今後も修行を積んでいきます。