【コンテンツ研究】勤勉性のフィルターという概念

勤勉性。

この言葉は、岡田さんの「真面目な人は長生きする」という本で学んだ。

その中で、勤勉性は真面目さを構成する要素であり、大切であると今までの経験と合わせて気づく。

今回は、これらの経験・知見から生み出した「勤勉性のフィルター」を提唱する。

お遊び伝授

1.  発信活動での違和感

僕は今まで「誰にでも分かりやすい」コンテンツを心がけてきた。

しかし、そのような発信をした期間、非常に不愉快なコメントがきたり、現実で相性がよろしくない人が僕のコンテンツの面白さを伝えてくれたり、当初の「分かりやすいコンテンツ作り」は達成できているのだが、将来「仲良くなりたい人」以外の人も、自分のコンテンツを消費してしまうという違和感を覚えた。

のちに述べるが、自分・コンテンツ・商品に「勤勉性のフィルター」をかけなければ、本当に伝えたい層でない層に届くことがあり、互いにとって不快な体験となる。

2. 勤勉性のフィルターとは

ここで、勤勉性のフィルターとは「自分とは異なる勤勉性をもった人を寄せ付けないフィルター」「自分と似た勤勉性をもった人のみが入り込めるフィルター」と定義する。

まず、勤勉性が異なる人同士が触れ合うと弊害が生まれる。

勤勉性の異なりは、無用な嫉妬を生む。高い成果を上げる人と同じ集団にいる人は、その人に嫉妬するようにできており、それは避けられない。

さらに、勤勉性の高低によっても、嫉妬のタイプが異なり、勤勉性が高い人は嫉妬を努力のばねにするが、低い人は他人を傷つけたり引きづりおろすことで自分を埋めようとする。

芸能人が誹謗中傷で自殺するというニュースを見たことがあるが、個人的な分析では芸能人になるほどの努力を惜しまなかった人間が、メディアという媒体を通して、画面の向こう側の勤勉性の異なる人間と接点を持ってしまい、その人が勤勉性のある芸能人を蹴落とそうとSNSで攻撃したという見方ができる。

大衆的なメディアではわかりやすいコンテンツが出されているため、誰でも消費できるように「勤勉性のフィルター」がかからない。

そのため、現実では触れ合う事のない人が交わり、自分の上手くいかない生活の鬱憤を他人に向け、そして向けられた人は苦しむという、勤勉性のフィルターの大切さが分かる。

3. 勤勉性のフィルターをかけるためには

まず、勤勉性のフィルターが各個人に大切なことを分かったうえで、コンテンツ制作者・経営者などはどのようにフィルターをかければよいのだろう。

それは、「金」「距離」「文化資本」など、それぞれ「貴重と呼ばれているもの」をふんだんに自分の商品やお店、コンテンツにつけることだ。

まず、お金。高額な値段設定は、「それが払える人」に客層を絞った勤勉性のフィルターである。

残酷だが、ある程度の年齢になれば経済力と「勤勉性の高低」が関係してくると考えられる。

高級料理店はなぜ高級なのかという話をすれば、自分の商品への絶対的な自信とともに、その値段を払えない「自分(店主)とは勤勉性が異なる人との接触を避ける」ためという意味も、無意識の中に紛れ込んでいるだろう。

また、物理的な距離というのも障壁となり、勤勉性のフィルターとなる。

偏狭な大自然の中の高級店などがあるが、それは公共交通機関という万人が乗れるものでなく、割高な交通費を払える人間のみしか行けないということも意味する。

さらに、「文化資本」というのも大切であると考えられる。

仮説であるが、勤勉性が高い人というのは「知識欲」が高い。

それに伴って難解な文字や表現、機微な芸術への感性が育まれていると考えられる。

そのため、例として、僕は「分かりやすいコンテンツ」でなく、「消費しにくいコンテンツ」を作っていく。

自分から溢れる言葉であれば、それは万人にとっては飲み込みづらい表現であろうと、自分と同等の勤勉性をもった人間は受け入れてくれるのである。

勤勉性のフィルターを、差別の道具としてはいけないが勤勉性が異なる人どうしの衝突をメディアや実体験で学んだ僕としては、ある程度のフィルターをかける必要があると思う。

4. 取材拒否のお店 勤勉性のフィルターから読み解く

勤勉性のフィルターという概念で世界を見ると、いろいろな現象が読み取れる。

まず、「取材拒否のお店」というものは、テレビ番組が好きな方なら知っていると思う。

しかし、先も述べたように「メディアに映る」ということは、自分のコンテンツや商品の対象でない、自分とは勤勉性の異なる人が見る可能性がある。

それを避けるために、「取材拒否」することで勤勉性のフィルターを守っているという見方もできる。

勤勉性のフィルターは他にも日常に紛れているから、この概念を自分の生活に役立ててもらえると幸いだ。

冒頭で紹介した真面目な人は長生きするはこちら▼

投稿者:

お遊びメンター

将来カウンセラー・心理研究者を目指している学生です。これから心理学を学びたい,現在学んでいる方などに役立つような情報を発信していきたいです。または、日々の生活の中で見つけた気づきも書いていきます。

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