「どうすれば開業できるんだろう?」
これは、心理学生や仕事をしている人が一度は思ったことのある疑問だろう。
公認心理師・臨床心理士という資格を持っている人すべてが、誰かに雇われているわけではない。
一部の人は自分のオフィスを持ってクライエントを集客し、自分で稼いでいる人もいる。
心理学で自分のオフィスや会社をもつ。これを「開業」という。
雇われるか開業する。どちらもメリットとデメリットがあることを心理学で働いている人から学んだ。
しかし、僕は東京に進学したことで心理学で開業している人に会う機会が多かった。
また、僕がお世話になった臨床心理士の方も開業している。
このように心理学で開業している人に会ってみて「心理学の経営で食べていくにはどうすればいいか」を肌で感じることができた。
今回は、今まで出会った心理学の経営者から学んだ「開業で安定する方法」を紹介する。
目次
成功している人は、独自のドメイン・HPを持っている

開業するために必要なのがお店を発信するためのホームページ(HP)だ。
これがあれば、クライエントにカウンセリングオフィスを知ってもらえる。
どんなに腕のいいカウンセリングができても、オフィスにクライエントが来なければ開業はできない。
そのため、独自のドメインでHPを作る必要がある。HPがあることによって「自分が何者でどのようなサービスを与えられるか」を発信できる。
まず、HPを作るには独自ドメインがなければならない。
「ドメイン」はインターネットの住所みたいなもので、「独自」とあるように自分のHPの住所のことだ。
無料のブログでカウンセリングオフィスについて発信することもできるけど、やはり独自ドメインのHPを持った方が集客はしやすいだろうし、クライエントからの信頼を得られる。
そこで自分のHPを作るには、
①サーバーの契約
②ドメインの契約
が必要になる。
このブログでは、①~②について簡単に紹介する。
まず、①サーバーの契約には「エックスサーバー」がおすすめだ。
HPを作る人が利用している人気のサーバーだし、僕も使っている。
月に数千円という値段で学生にも使いやすい。固定費を抑えたい開業する人にもおすすめのサーバーだ。
まず、エックスサーバーに申し込み、トップページの「お申込み」から手続きを進める。
エックスサーバーはこちら▼
また、②ドメインの契約には「お名前ドットコム」がおすすめだ。
このお名前ドットコムは人気のドメインだし、僕のドメインもこれで取得した。
ドメインの値段は1年で数百円~数千円だ。ドメインは~.comの形だから、自分のお店の名前.comのドメインを取得すればいいだろう。
お名前ドットコムはこちら▼
この①、②が終わったあとの作業は、インターネットで検索すればわかりやすいブログが出てくる。
しかし、インターネット記事よりも本の方がわかりやすい。
僕も①と②が終わった後「知識ゼロからはじめるWordPressの教科書」という本を見ながら基本的な設定をした。
この本は、初心者にわかりやすくHPを作る手順を教えてくれる本だ。
WordPress勉強会を開催するほどの有名なプログラマーが書いた本で、言葉が柔らかいため読みやすい。
どのようなHPが見やすいのかも学べるため、これからHPを作る人にはおすすめしたい本だ。
「知識ゼロからはじめるWordPressの教科書」はこちら▼
HPに書くべきものは?

まず、HPの基本的な設定が終わったとする。
その後に悩むことは「HPにどのようなことを書けばよいのか」ということだろう。
この悩みについて、僕がこれまで会った開業している4人のHPを見ながら、共通点を紹介する。
まず、HPは「クライエントがどのようなことを知りたいか」を第一に考えなければならない。
自分が悩みを抱えていてカウンセラーの元に行きたいクライエントだとしたら、どんなHPがオフィスに向かうきっかけとなるか。
このようにクライエントの視点を持てば、書くべき情報が見えてくる。
まず「お店が開いている時間」を書く。
月曜日~日曜日の開いている時間、問い合わせのメールアドレスや電話番号をトップページに書く。
その下に「問い合わせフォーム」があるとクライエントにとってはありがたい。
HPにお問い合わせフォームを作るには、先に紹介した本がわかりやすい▼
また、クライエントからすれば初めて会うカウンセラーが何者かという不安を抱く。
そのため、自分の経歴や持っている資格を書く。自分の顔写真をのせてもいいし、のせなくてもいい。
臨床心理士という資格をかくときに「第~号」と具体的な数字をのせている人もいた。
数字を書くメリットはわからないけど、「全国に〇人の資格を持つ人がいて、そのうちの1人なのか」と信頼するきっかけになるかもしれない。
さらに、自分のプロフィールを書いている人もいた。
資格・経歴の他に、どんな学会や研究会に入っているのか、自分はどのような方針でカウンセリングを行うのかを書く。
その理念を読んだクライエントは、HPを見ただけで「この人は自分に真摯に向き合ってくれる」と期待を抱くかもしれない。
さらに、プロフィールとは別に「カウンセリングについて」という別の固定ページをHPにつくってもいい。
カウンセリングの対象を書くことで、クライエントはカウンセリングオフィスに足を運びやすくなるだろう。
例として、
・一人では解決できない不安に悩んでいる方
・家族や友人との関係で明かせない悩みがある方
こんな方のご来談をおまちしております。
というように、カウンセリングの対象とするクライエントの像をリストに並べることで、「自分もそうだ」とカウンセリングに申し込みやすくなる。
最後に「カウンセリングオフィスへのアクセス」も必要だ。
いざ、カウンセリングオフィスに行こうとしても住所が分からなければ、クライエントは他のお店を探すだろう。
そのため、HPに地図を埋め込む必要がある。
他に最寄りの駅を降りてからカウンセリングオフィスに向かう道筋を、写真を使って説明することもいいだろう。
カウンセリングオフィスの建物に着いて、「エレベーターに入る・ピンポンを押す」といったことも細かく書けば、クライエントのもつ「初めてカウンセリングをうける不安」を軽減できる。
HPへの地図の埋め込みも「知識ゼロからはじめるWordPressの教科書」という本がわかりやすかった。
お店のロゴは必要?

僕が今まで会った開業している方のHPを見ると、あるHPには「お店のロゴ」があった。
そのお店を象徴する「お店のロゴ」があると、HPの雰囲気も柔らかくなる。
また、クライエントからすればかわいらしいロゴを目にすることでカウンセリングオフィスへと親近感を持つし、カウンセリングへの不安が和らぐかもしれない。
まず、お店のロゴはどのように作ればいいのだろうか。
それは「デザイナーに外注する」ことがおすすめだ。お金はかかるが、カウンセリングと同じようにデザインもその道のプロに頼んだ方がいい。
外注するにはプロのデザイナーをインターネットで探す。しかし、僕は「ココナラ」というサービスを紹介したい。
「ココナラ」とは、自分の持っているスキルを売買できる場だ。スキルの中には「デザイン」や「イラストを描く」といったスキルも含まれる。
ココナラでプロの絵師やデザイナーに外注し、自分のイメージのロゴを作ってもらう。僕もYoutubeやHPのプロフィールはココナラで外注した。値段は4000円ほどだ(デザイナーによって金額は変わる)。
ココナラはこちら▼
僕がお願いしたデザイナーは、僕が望んでいるデザインを丁寧に聞き、僕の動画を見たうえでイラストを送ってくれた。
選ぶデザイナーとしては、過去に仕事をこなしている評価の高いデザイナーを選べばいいだろう。
ココナラはスマホのアプリに入れることもできるし、難しい手続きもなくデザイナーに外注できるためおすすめだ。
ココナラ▼
独自ドメインのHP100記事で経営が安定する?

とある心理学を学んでいる学生と心理職の食事会で、僕は埼玉で開業しているカウンセラーと仲良くなった。
その方のオフィスに何度も足を運び、駆け出しから経営が安定するまでを見てきた。
今はクライエントが絶えないほどの予約が入り僕が遊びにいく余裕はない。
そこで、そのカウンセラーから聞いた経営が安定する方法を書いていきたい。
まず、その人が最も効果を感じていたのが「独自のHPで100記事書いたこと」だったらしい。
HPは固定ページと投稿ページに分けることができ、その人は「臨床心理学」についてのブログを発信していた。
そのブログを100記事ほど続けていたところ、あるタイミングでアクセス数が一気に伸び集客につながった。
また、このカウンセラーがブログを「臨床心理学」に特化して書き続けたのもポイントだ。
ただの日記や当たり障りのないブログではなく、ブログの読者を「悩みを抱えているクライエント」にしぼって発信した。
具体的には「転移」といった難しい言葉を、クライエントの身近な例を通してブログに書き、最後に「こんな時に心理カウンセリングに頼ってみてはどうですか?」と集客に繋げている。
文調は「ですます調」で読む人にとっては、優しく語りかけられているようで心地がいい。
このように、「このブログを書いている人のカウンセリングを受けてみたい」とクライエントに思わせるようなHPを作ったことが、開業で安定している秘訣ではないだろうか。
ポスティングや広告の効果はある?

埼玉で開業している方は、経営が安定するまでいろいろな集客を試していた。
まずは「ポスティング」だ。よく宅配ボックスにちらしが入っていることがある。ポスティングはちらしを配る人がちらしを宅配ボックスに入れて歩く。
そのポスティングをカウンセラーは一人で行ったらしい。カウンセリングオフィスのパンフレットを可能な限り自転車と徒歩で配る。
結果として集客の実感はなかったそうだ。しかし、インターネットを利用しない人に向けて、紙やちらしでアプローチするという挑戦は素晴らしい。
カウンセリングを必要としている人の年齢は様々だし、インターネットを通した発信だけだとインターネットをあまり使わない人に自分のカウンセリングオフィスの存在を知ってもらえない。
そのため、インターネット以外の方法でカウンセリングオフィスを知ってもらう活動が大切となってくるだろう。
次の集客の方法として「広告」がある。

そのカウンセラーは、カウンセリングオフィスの最寄りの駅にカウンセリングオフィスの広告を貼った。
月に数万円~という値段で貼ったけど、コストに見合った集客は見込めなかったらしい。
このように、独自のHPの他にも集客の方法はある。その土地や時代によって効果的な集客の方法は変わっていくものだから、集客について勉強し続けることが経営安定にもつながる。
カウンセラーが中心となって研修・勉強会をひらく

今まで出会った開業している人に共通していたのは、独自のHPの他に「研修や勉強会を開いている」ことだった。
例として、心理療法の一つである「動作法」をクライエントの支援に取り入れているカウンセラーは、心理職として働いている人を対象とした「動作法の研修会」を開いていた。
また、一つの療法に限定せずに事例を通したロールプレイや話し合いを行う「勉強会」を開いているカウンセラーもいる。
研修や勉強会を開くことで自分の知識を広げられるというメリットもあるし、参加者から得られる「お金」は開業を続けていくための力となる。
また、開業においてお金を人からもらうには「現金払い」と「かけ払い」に分けられる。
現金払いとは、サービスを与えた後にお客さんから直接お金をもらうことだ。
一方、かけ払いとはクレジットカードの決済によって、サービスを提供してすぐにお金が入って来るのでなく、一定の期間のお金が後日まとめて支払われることだ。
この現金払いとかけ払いのどちらにもメリットとデメリットがある。
しかし、一人で経営する「開業」においては現金払いでその場で受け取れる方が安心できるだろう。
その場でお金を受け取れば、固定費となる家賃・インターネット料金などをすぐに支払うことができる。
しかし、かけ払いだと「サービスを提供したのに手元にお金がなくて、固定費の支払いを済ませられない」という状況に陥るかもしれない。
そのため、研修や勉強会によって開業を続けていくためのお金をもらうことは心理職としての向上にもなり、開業を安定させるポイントともいえる。
さらに、「参加することで臨床心理士を更新するためのポイントがつく」研修や勉強会は、専門性の高い集まりになる。
どのような方法で「ポイントをつけるか」はこれから勉強していくけど、そのようなメリットがあれば研修・勉強会の価値は高くなるだろうし、参加者の満足度も高くなる。
最後に
今回は、僕が今までに出会った開業するカウンセラーから学んだことを紹介した。
開業を安定させるコツは地域や時代によって変わる。しかし、最も大切なことは、真摯に情報を発信し、お客様と向き合っていく中で「信頼」を得ることだ。
本気でお客様の気持ちを考えていく中で、世間が望んでいるサービスを提供できるだろうし、そのおまけとして開業が安定する。
そのため、「開業を安定させる」ことに重点を置きすぎることはやめて、カウンセリングの消費者が何を求めているのか、自分だけにしかこの世界に与えられないものは何かというように、自分の独自性と世間のニーズをとらえようと努力していった先に「心理学の開業が安定する」という未来があるのだろう。
公認心理師(心理学の国家資格)が開業について書いている▼
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