こんにちは。お遊びメンターのしゅんすけです。
以前の文章では、大学院入試における心理学の勉強法と英語の勉強法を紹介しました。
勉強の全体像をこれらの文章で把握できた方はいいのですが、実際に勉強を進めていくと「ここがなかなか覚えられない..」というページが出てきます。
具体的には、「心理学の実験・効果・心理療法と人名のセット」です。
心理学の論述では、心理学の歴史の中で発見された心理効果や心理療法の説明を求められます。そこで、基礎的な知識を持っているかどうかが見られるわけです。
その論述問題で避けては通れないのが、やはり「暗記」です。ピグマリオン効果を例にとると、ピグマリオン効果を提唱したのはローゼンタールというアメリカの心理学者です。
そのため、ピグマリオン効果についての論述では、「ローゼンタールが提唱した」と書くと専門知識を持っているというアピールになります。
逆に、出題の可能性はかなり小さいですが、ローゼンタールという人名だけが問題の中にあったとき、「ピグマリオン効果についての出題か!」と臨機応変に対応できます。
言葉遊びを楽しむ勉強法とは?

先ほど紹介した心理学の単語と人名のセットですが、参考書を何度見ても覚えづらいセットが勉強を進めると出てきます。
精神分析=フロイトといった、有名で何度も耳にしたことがあるセットは覚えやすいのですが、元々その心理学の単語も聞き慣れず、それを提唱した人名も覚えるのは難しいです。
そんな時に、僕が実践していた勉強法を紹介します。その勉強法が「単語ストーリー記憶法」です。
この勉強法は名前の通り、「覚えにくいセットの単語をストーリーで繋げる」という単純なものです。
例として、大学院に頻出の心理検査の「描画法」をあげます。
描画法の中には、コッホによって開発されたバウムテストがあります。
参考書に載っている覚えるべきセットなのですが、参考書を何周しても僕はこのセットが覚えられませんでした。
そこで単語ストーリー記憶法の出番です。僕は、コッホを「コホッと咳をしている人」、バウムを「バウムクーヘン」という風に、自分の知っている発音の近い日本語をイメージしました。
そして、この「コホッと咳をしている人」と「バウムクーヘン」の単語をストーリー化します。
ストーリーとして、「バウムクーヘンを食べて喉を詰まらせた人が、コホッと咳をした」と作りました。
このようなストーリーを作ることで、頭の中にバウムクーヘンを喉に詰まらせてコホコホと咳をしている人が思い描けます。
この風景が脳の中に沁みつくことで、「コッホ=バウムテスト」という心理検査と人名のセットが覚えられようになったのです。
この勉強法のコツとして、頭の中で映像化しながらストーリーを作ることです。
なぜこの勉強法が有効なのか?
今まで参考書を何回見ても覚えられなかったセットが、単語ストーリー記憶法によって覚えられるようになりました。
それは一体なぜなのでしょうか?
実は、大学院入試に頻出である「長期記憶」と「短期記憶」が関係しています。
まず、記憶は感覚記憶・短期記憶・長期記憶の3つに分かれます。
入試のための暗記ですが、「どれほど知識を長期記憶に移すことができたか」とも言い換えられます。
まず、5感によって身体が感じる「感覚記憶」を意味処理することで「短期記憶」へと移行します。
この「短期記憶」ですが、覚えておける時間は30秒以内ととても短いです。そのため、大学院入試当日に今までの勉強を思い出してテストを解くには「長期記憶」が必要となります。
長期記憶は、理論上は永久に知識を覚えられる記憶であり、短期記憶を頭の中で繰り返すことで移行します。
頭の中の繰り返しにも種類がある!

この短期記憶を長期記憶に移すことができる「記憶の繰り返し」ですが、この繰り返しは2つに分けることができます。
1つ目は「維持リハーサル」と呼ばれるものであり、覚えた内容を単に繰り返すだけの繰り返しです。
維持リハーサルの例として、テスト勉強で同じ単語を何度も書いたり、覚えたい知識を何度も口に出す勉強があげられます。
もう1つが「精緻化リハーサル」であり、すでにある記憶と結びつける繰り返しです。
歴史の年表とその年に起こった出来事を覚えるための「語呂合わせ」が精緻化リハーサルの例です。(538年をご参拝と覚えるなど)
この「維持リハーサル」と「精緻化リハーサル」ですが、維持リハーサルは長期記憶に移行しづらいのに対して、精緻化リハーサルによって覚えた情報は長期記憶に移行しやすいと言われています。
単語ストーリー記憶法は、覚えたい単語と発音が似ている自分の元々知っている単語を使うため、精緻化リハーサルによって暗記しやすくなるのです。
メンターが考えた単語ストーリー記憶法の例
この勉強法は、すべてのセットで試す必要はありません。
何度覚えようとしても、数日後には忘れてしまう暗記しづらいセットで使うことで記憶の穴がどんどん塞がります。
ここで、僕が自分で考えた単語ストーリーの一部を紹介します。
・研究者ソーンダイクによって「試行錯誤」が明らかにされた。また、心理学者ケーラーによって「洞察」が明らかにされた。
↓単語ストーリーにすると
・頭を搔きながら試行している大工。また、毛についても洞察した。
(何か建物を作ろうとして、頭をポリポリと掻きながら考えている大工(ソーンダイクのダイク)のイメージを頭の中で思い浮かべる。また、身体の毛(ケーラーの毛)を見て洞察している人を頭の中にイメージする。)
このような単語ストーリーを参考書に書き込みましょう。
また、結びつける記憶を「自分の好きなもの」にすると、勉強が楽しくなります。
僕は、時々アニメを見るという趣味があり、数年前「ヴィンランド・サガ」というアニメにはまっていました。
父親を殺された少年が復讐を誓い、父を殺した海賊の首領と行動を共にすることで父の無念を果たすというアニメでした。
そこで主人公の父の名前が「トールズ」であり、屈強な肉体と戦士として孤高を恐れない精神にメンターは惹かれました。
死んだシーンも、同じ船に乗っている仲間たちと子どもを誰一人死なせず、一人だけが矢面の元、無数の矢を身体に浴びて死んだのです。
アニメはとても魅力的で、メンターは2回繰り返してアニメを見ました。この大好きなアニメが、大学院入試のストーリー記憶法に力を貸してくれたのです。
僕は、心理学の学派の1つである新行動主義の代表的な研究者、「トールマン」と彼の「SOR理論」のセットがなかなか覚えれませんでした。
そこで、SORは「ソロ」という「1人」を意味するカタカナと、トールマンを「トールズ」と自分が知っているアニメの登場人物でストーリーを作りました。
そのストーリーは「トールズはソロ(1人)で死んだ」という悲しみ溢れるストーリーです。
ストーリーとしては悲しいのですが、その感情の伴った記憶のおかげで、「トール」と聞けば「トールマン」が、「ソロ」と聞けば「SOR理論」が思い浮かび、なかなか覚えられなかった単語のセットが覚えられるようになりました。
最後に
大学院に向けて勉強していく中で、何度目にしても覚えられない知識は出てきます。
そんなときに今回紹介した単語ストーリー記憶法が役に立てれば幸いです。
しかし、この勉強法もすべての知識に対して効果を発揮するわけではありません。
勉強法が自分の肌に合うか合わないかは実際にやってみないとわからないため、合わない時は別の暗記術を試してください。
しかし、大学院入試という「険しい」ものに自分の趣味や好きなものを活かす姿勢は、勉強を積み上げるために共通して使えることです。
是非、この文章を通してメンターチルドレンの方の大学院入試のお力添えができたら嬉しいです。
僕が使った参考書はこちら▼