小説 S先生に憧れて2 自分を売ろう

「くそっ、企画を上手く伝えることができなかった,,,」

ある企画を会社にプレゼンするという取り組みは、悔しい体験で終わった。ただただ、自分だけがやりたいアイデアを持ってきただけで、その場所・会社でやるという視点が抜けている。

 今まで、自分は「営業をしてはいけない」と思っていた。それは、近しい存在から営業職の大変さと、やってはいけないと言われていたから。

 しかし、僕は好きなものを売る・アピールすることが好きだと気づいた。イベントで、あるパン工房で作ったパンを、道の駅で販売する手伝いをした。こっちに客がよってくるパターンは、待っている疲れと客足が遠のいていく疲れがある。しかし、商品の前に立って、道行くお客さんに「~ですよ~」と、どのようにその商品が全く知らない人に商品を売ればいいのか考えるのが楽しかった。

 そして、「プレゼンテーション」も、「自分の企画を聞き手に売る」という点では営業と同じ。その機会が、仕事の中であったが、悔しさが残った。

 なぜなら、「その企画をわが社でやる意味はなに?」と、社長から聞かれたことだ。

 僕はその問いに対して、「その点については、今考えております。」と、苦笑いでごまかした。

 なんともださい、くそださい。

 自分の準備不足と、その場で頭が瞬時に動かないことで表情が悔しさに染まる。

 この経験を踏まえて、あとは自分の成功した過去の経験も考えてみる。もっとその会社の売り上げへの貢献、あとはその会社の課題をどうしたいのか、その企画をすることで未来は何を目指すのかが、抜けている。その会社が軸としている事業を書き出して、どの事業を点で補強するのか、買い手のを増やすのか。

 自分のやりたいことが先にあってもいい。しかし、それが自己満足で終わる企画は、趣味。人の困りごとを、自分の趣味の考えから抜け出して、双方の理想をすり合わせていくという視点。

 あとは、当事者意識の欠如。「俺には関係ない」と、全ての物事を思い込む癖、やめよう。

 うまくいっている経営者を見ると、同じ箱の中で困りごとがあったとしたら、みんなの課題を自分の課題と捉え、声をかけ、どうすればその問題が解決できるのか、身体を動かす。

 これらの視点がなくて、自分の「くやしさ」という感情が溢れた。そしてこれは結果であって、それを「寝て忘れました」を繰り返しているから、僕はだめなのだ。だから、ブログと、日記と、文章の積み重ねをしながら、必要な情報の収集と、周りが必要としているものを必要としている時に提供できる勇気と気づく力を獲得していく。ことを悔しさから次につなげる。

投稿者:

お遊びメンター

将来カウンセラー・心理研究者を目指している学生です。これから心理学を学びたい,現在学んでいる方などに役立つような情報を発信していきたいです。または、日々の生活の中で見つけた気づきも書いていきます。