大学生での同棲って頭を使う

彼女と同棲を始め、はや4か月が過ぎようとしている。お互いが片時も離れず一緒にいたいと願うからこそ、一人暮らしよりも二人での生活を選んだ。

僕が思い描いていた同棲のイメージは、同棲をする中で達成されていった。しかし、犬を飼い始めた人が犬のかわいい面以外の大変さを飼い始めてから気づくように、同棲も楽しい事ばかりではない。

お遊び伝授

お互いの習慣の不一致によって夜も眠れないほどの大喧嘩をすることもある。一人の時間の確保も難しく、以前ほど趣味に没頭できない。

その趣味が喧嘩の発端になることもある。もちろん、食事などのお金の管理といった金銭面での問題も、学生同士の同棲だからこそ浮き彫りとなる。

しかし、同棲で得る気づきは多い。人類の長い歴史を見ても、争いの発端はどちらが良い悪いではなく、人種や宗教・文化といったお互いのことを異物と捉え、受け入れられないことから生じる。

それが血の繋がらない人同士である恋人関係で起こるのは避けられないだろう。日々の甘い時間とともに衝突が起こり、恋人の言葉によって自分が今まで固執してきた価値観に直面する。

部屋の掃除の仕方、生活リズム、金銭感覚など、同じ日本人であるのに育ってきた環境は千差万別であり、「普通」だと自分で信じてきたことが時には「異常」となる。その体験は自我を守ろうとする人間にとって脅威であり、同棲を続けていく上では致命的となる。

僕は、恋人と喧嘩を繰り返す中で「こだわりの強さ」が人並み以上であることが分かった。睡眠の前のルーティーンが特に顕著だった。寝る前にスマホの使用は避けたいし、決まった時間に眠りたいなどの多くのルールを自分の中に刻んでいた。

そのルールと正反対の恋人の行動を目にした途端、身体の内側から「自分とは違う」という激しい怒りや排斥感が湧き出る。

文章に書いて再び実感するけど、僕は自分以外の価値観を受け入れにくい器であった。それは、心理職に就くうえで欠陥であるのか、同棲を続けていく上で悩みあがいた。

このように、同棲を続けていく中で、自分が人生の中で克服しなければならない課題を見つけることができた。血のつながりのない人同士が一緒に暮らすのだから、短期間でその課題は目に見えるようになる。

課題に向き合うのは辛い。それは数十年、自分の生きずらさに加担してきたものであるし、直そうとしても直せなかったものだからだ。同棲によって人生の課題に晒され、それを恋人と話し合い、徐々にほぐしていく作業が必要だ。

このように同棲によって疲れてしまう事もある。しかし、恋人との日々は充実している。

あまり家族との仲は良くなかったし、学校に行く前には激しい腹痛という人がいる場への拒絶反応がでたり、部活やバイトも心休まる場所ではなかった。

同棲に居場所を求めていないとは言い切れない。恋人との同棲は人生で一番幸せだし、片方が死んでこの幸せがいつ終わるかもわからない。

だから、どんなに忙しくても喧嘩をしても、お互いが互いの仲を修復するように考え、衝突の内容を俯瞰するように心がけた。片方の意見を聞き入れ、自分もわかりやすく意見を言う「アサーション」の姿勢が理想だ。

同棲は頭を使う。いや、使わないと「同棲」は成り立たないのかもしれない。感情的になりお互いを非難するだけになってしまえば、血の繋がりのない二人の関係は終わる。

「同棲の中でなぜその感情を抱いたのか?」と距離を置いてみることで、喧嘩の原因が家族関係の延長であったり、自分の気質であったり、人間の普遍的な性質であったり、話し合いを通じて新たな気づきを得ることができる。

また、同棲をする中で、物理的な部分にも目を向けなければならない。学生という身分である以上、部屋の大きさは決まっているし、限られたスペースをどう使うのかも頭を使う。

時間溢れる大学生同士の同棲だから、喧嘩や衝突も1週間あれば数回は訪れる。全く喧嘩のない恋人関係は理想だけど、それは片方が日頃の不満を抱え込んでいるか、妥協していると思う。それは、子どもが巣立ったころに片方の口から「実は…」とこぼす、二人の間で解決しなければならなかった問題の延長だ。

このように、喧嘩や衝突は好ましくないけれど、その衝突を避け続ければ片方が潰れる。不満を溜め込むのは二人の関係を悪化させる最大の要因だ。

だから、喧嘩や衝突という名の互いの意見をぶつけ合い、徐々に同棲に適用できる形で二人の意見を丸め込む。そんな作業が同棲では必要だ。

確かに、喧嘩は二人の関係に亀裂が入るであろう「危機」だ。しかし、危機は「危険」と「機会」に分けられる。

二人の仲を破綻させるかもしれない「危険」が付きまとうが、日ごろの思いをぶつけ合い、話し合いによって二人の関係を濃厚にしていく「機会」でもある。

同棲は頭を使う。自分の人生、今までの生活を振り返り、付き合う前は血の繋がりのなかった二人が同じ部屋で暮らしをともにする。

今までの「当たり前」がそうではなくなる。多くの問題と向き合い、自分の嫌な部分から目を背けたくなる。

同棲は楽しいし、恋人と多くの甘い時間を過ごすことができる。しかし、喧嘩や衝突といった“ピリ辛な要素”を恋の中に取り入れていくことで、結婚に向けた下準備ができると思う。


・ おまけ 【音声】 いきなり近づいてくる人は危ない オキシトシン

投稿者:

お遊びメンター

将来カウンセラー・心理研究者を目指している学生です。これから心理学を学びたい,現在学んでいる方などに役立つような情報を発信していきたいです。または、日々の生活の中で見つけた気づきも書いていきます。

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